上手に断る方法

「NO!」と言えない人、いませんか?

人生大改造プログラムの受講生からこんなご相談をいただきました。

あるママ友が体調が悪いこともあり、子どもの幼稚園の送り迎え(車)を私に頼んで来ます。

最初は助けになりたいと思って対応していました。

でもそのうち繰り返し頼まれ、最近は当たり前のように頼んで来ます。

しかもその方の家は通りがけではなく、幼稚園と全く別の方向に十数分行った所なんですよね。。

「私はタクシーじゃないのよ!?」と嫌な気分になりますが、「スクールバスを使って!」というのも気が引けて、モヤモヤしています。

どう対処すれば良いでしょうか?

私も「NO!」と言えない典型的な人間だったので、このモヤモヤするお気持ちよくわかります。

無理に相手に合わせてしまい内心はイライラ。でも断れないので、さらにイライラ!そしてそんな言いなりの自分が情けなくなる…そんな感じでした。

世の中には、相手の親切につけ込みうまく利用しようとしたり、自分は労力をかけずに何でも無料で手に入れようとする人もいます。

そんな人を私は「クレクレ星人」と言っています。何でも「くれ!くれ!」言うので(笑)

そしてそんな人は野生の勘で「この人は利用できる!」という人を見つけると、どんどんつけ込んで来ます。

あなたも友人や知り合いにそんな人がいませんでしたか?
もしかすると、今も身近にそんな人がいるかもしれませんね。

ではなぜ明らかに相手にイイように扱われているのに「NO!」と言えないのでしょうか?

「NO!」と言えない理由

本当は「NO!」と言いたいのに言えない…その裏には、こんな価値観があります。

「人に嫌われてはいけない…」

「人に迷惑をかけてはいけない…」

「冷たい人と思われたくない…」

そんな価値観を強く持っていると、たとえ相手に理不尽なことをされてもそれを断ったり、否定したり、自分の本音を打ち明けたりできないのです。

でも私こう思います。

人はそれぞれ自由に生きる権利がある。
しかし、何人も他人の自由を奪う権利はない!

確かに相手に優しく接したり、出来るだけ親切に対応することは大切です。

そして自分を犠牲にしてまで相手のために尽くす「公の精神」も素晴らしいです。

日本人は特にこの能力が優れていますね。

しかし、もしそれであなたの心が痛んでいるのなら…不快な思いをしてしまっているのなら…それは誰も侵すことができないあなたの自由が侵されている!ということでもあるのです。

そしてもう一つ、こんなことも言えます。

『人は誰しも自己表現する権利がある』

相手の尊厳を侵さない限り、私たちは自分の思いや考えを相手に表現しても良いのです。

あなたはあなたの思いを表現する権利があります。

そしてそれをどう捉えるのかは相手次第なのです。

私たちはついつい、万人に好かれようとしてしまいます。しかし、実はそんな必要はないのです。

自分が人生を通して付き合いたいと思う人とだけ付き合う。それ以外の人とは、自分主体で無理のない範囲内で付き合う。

必要以上に気を使う必要もないし、最終的に嫌われても、「まいっか^^;」とスルーする。

それくらいのわがままなスタンスの方が人生ラクに過ごせるのです。

あなたは無理に相手に合わせていませんか?そして自分を犠牲にしていませんか?

もし、相手に合わせすぎて疲弊しているとしたら…ぜひ時には「NO!」と声を上げてくださいね。

きっとそこから新たなあなたが生まれて来ますので!!

でも、やはり「NO!と言って相手との関係性を壊したくありません。。」そんな方もいると思います。

特に相手が、上司や同僚、ご近所さんやママ友など、毎日顔を合わせる相手ならなおさら「NO!」と言った後が心配ですよね。

でもご安心ください!

実は相手に不快感を与えずに、しかも自分の要求を受け入れてもらえる「魔法の話し方4ステップ」というものがあります。

相手を傷つけずに「上手に断る方法」とは?

では相手の要望やお誘いを断ったり、自分の意思を伝えるには、どうしたらうまく行くのでしょうか?

アサーションという自己表現方法があります。

これは、自己主張が苦手な人でも自分の意見を相手にしっかりかつ柔らかく伝えられる方法です。

上手に自己表現するためのポイントは2つあります。

上手な自己表現「2つのポイント」
1.自分の気持ちを伝える
2.伝える順番

まず大切なのはしっかりと「自分の気持」を伝えるということです。

私たちは、「あなたはこうすべきだ!」「あなたは間違っている!」と言われると、反論したり喧嘩になってしまいます。

しかし、「私はこんな気持ちです」「こう感じています」ということは相手は反論できません。

例えば、「あなたの態度に私はショックを受けている。」と伝えると、相手は「いやショックなんて受けてないでしょ!」とは反論できません。

ショックを受けているのは「私」なので、相手は「私の気持ち」には踏み込めないのです。

ですから、私はこう「思っている」「こう感じた」ということをしっかりと伝えることが何よりも大切です。

次に大切なのが、「伝える順番」です。

例えば、アサーションではこんな順番でお伝えします。

 

柔らかく自己表現する「魔法の話し方」4ステップ

(例)同僚の口が悪く、ちょっとミスをしただけで嫌味を言ってくるのでやめて欲しい場合

1.客観的事実を伝える

例)昨日あなたに○○と言われました。

2.相手への共感や自分の気持ち思いやを伝える

例)私も気がきかなかったと思っています。ただ、昨日の言葉に正直とてもショックを受け、傷つきました。

3.自分が望む提案をする

例)私も今後は注意しようと思いますので、あのような言葉がけはイヤなのでやめて欲しいです。

4.選択肢を示す(相手が提案を断った場合の備え)

例1)→相手がYESの場合
ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

例2)→相手がNOの場合
今後もより良い関係にしたいと思ってお伝えしましたが理解してもらえず残念です。

 

この様に伝えると、自分がどう思っているのかが相手にきちんと伝わりそうですよね。

そして自分の要望に沿って行動してもらえそうですよね。

人に気を遣いがちな人は、「NO!」ということが苦手です。そして、ちゃんとした理由がないと断ってはいけないと思っています。

しかし、自分に選択権があること対しては「イヤだ」「気が乗らない」「疲れてる」「自分の中で予定がある」といった個人的な理由もれっきとした理由なんですね。

もちろんコレ、常識の範囲内ですよ^^;

お客様から、「緊急の用があるから来て欲しい!」と言われて、「なんか今日は行く気分じゃないっす」なんて言ったら、エライ騒ぎになりますからね(笑)

例えば、友だちとの長電話を切りたい時

1.もう30分経っているね

2.今日は忙しかったのでとても疲れているのよ

3.明日もあるのでそろそろ終わりにしたいんだけど

4.続きはまた次にしてもいい?週末に私から電話するけど。それか長くてもあと5分だけね。

という感じで「疲れている」ということだって立派な断り文句になるんですよね。

まとめ

断ることが苦手な人は、ぜひ断る勇気を持ってください。

なぜなら誰しも「自己表現する権利」があるからです。

そして、もしあなたの自由が奪われていると感じた時には、【魔法の話し方4ステップ】を使って、まずはやわらかく自己表現してみてくださいね。

きっと、自分の意思をしっかりと相手に伝えることや、断ることは、決して悪いことではないんだと、徐々に腑に落とせてくると思います。